ストレッチとヨガの違い
2021/09/28
ヨガスタジオアルモニ代表の吉川です。
「ヨガってストレッチみたいな運動ですよね」
と聞かれることがあります。
皆さんは、ストレッチとヨガの違いをご存知ですか。
今日は、この違いについて解説していきます。
大きな違いは歴史と目的です。
ストレッチは、1960〜70年代にかけて、スポーツ科学の分野で使われはじめた言葉です。
ボブ・アンダーソンの著書「STRETCHING」(1975)が、ストレッチという知識の普及を広めました。
筋肉を伸ばすことで、柔軟性を高め、怪我の予防につながることから、スポーツ選手は、ウォーミングアップやクールダウンに取り入れています。
リハビリや整体などにおいても、ストレッチは有効で、医療・スポーツ界において、幅広く活用されています。
つまり、ストレッチが確立されたのはかなり最近なのです!(1970年代生まれなので、最近と言ってしまいましたが、一般的に認知されて50年程度なのです)
それ以前は準備体操などはもちろんありましたが、ストレッチという呼び方では実践されていませんでした。
それに対して、ヨガは、いつから行われていたのでしょう。
今ほとんどの方が、ヨガとはポーズをとるエクササイズと認識されていると思いますが、このような、身体を使ってポーズを取る「ハタ・ヨガ」といわれるストレッチに近いスタイルは、13世紀頃に、スヴァートマーラーマによって体系化されました。(古典的なハタ・ヨガは、今のヨガスタジオレッスンの感じとは大きく違いますが)
身体的なヨガよりも前は、瞑想や神への祈り、マントラを唱えることなどがヨガであり、今でも、ラージャ・ヨガやバクティ・ヨガと呼ばれています。そういったヨガは紀元前までルーツを遡ることができますが、ここでは、ストレッチとの比較などので、身体的なハタ・ヨガと比べることが最適だと思います。
ハタ・ヨガの目的は、身体を使った瞑想。精神統一や悟りを目的としていました。
また、安定した坐法で座り続けるためには、身体の柔軟性や体幹の筋力も必要です。ハタ・ヨガによって身体を瞑想に適したものにトレーニングしていたと言っても良いでしょう。
ストレッチの目的が、身体の健全さや動きやすさを求めるのに対して、ヨガの目的は、心の安定やエネルギーの浄化だったのです。
また、歴史の上では700〜800年近く、ヨガは古くから行われていました。
きっと、ストレッチを確立していくにあたり、ヨガの動きから取り入れたものもあるのではないかと思っています。
ですが、現代ヨガは、ストレッチやフィットネスの目的も取り込み、柔軟性を高め、怪我を予防して、巡りを良くして、体調を整えるといった効能も打ち出しながら、より多くの方がヨガに親しめるようなスタイルとなっています。
呼吸は、ヨガでもストレッチでも大切にしていますが、ヨガは、正確には呼吸法ではなく調気法と訳す方がニュアンスが近く、プラーナヤーマといい、さまざまな調気法があります。
また、ストレッチには少なく、ヨガに多様にあるのは、体幹の筋力強化要素です。
ストレッチの種類でいえば、静的アクティブストレッチといわれる、ランジのように主動筋によって体勢を支えながら柔軟性を高めるタイプのストレッチですが、このレパートリーが、ヨガのポーズにはとても多くあります。
つまり、ストレッチはもちろん、とても素晴らしいエクササイズですが、ヨガで代用することができ、さらにヨガは別の要素も含んでいることから、一石三鳥ほどのプラス要素があるのです。
忙しい現代人にとって、効率の良さはとても大切ですよね。
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